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税金

扶養の壁まとめ
— 103万・106万・130万・150万、それぞれ何が起きるか

2026年3月31日

この記事でわかること

  • 年収の壁は「税金の壁」と「社会保険の壁」の2種類。混同すると判断を間違える
  • 2026年改正: 103万→123万に引き上げ、106万の壁は10月に撤廃
  • 130万円を超えるなら178万円以上を目指すのが手取り上の合理的な選択

「103万の壁」「130万の壁」——パートで働く人なら一度は聞いたことがある。 だが「103万と130万で何が違うのか」を正確に説明できる人は少ない。

混乱の原因は、「税金の壁」と「社会保険の壁」がまったく別の制度なのに同じ「壁」と呼ばれていること。 さらに2026年は複数の壁が同時に変わる年。

7つの壁を一覧で並べると、自分がどこを気にすべきかが見える。

年収の壁 — 全7種の一覧(2026年版)

100万円

税金

住民税が発生

自治体によって93〜100万円。パート収入がこの額を超えると住民税(均等割+所得割)がかかる。

103万円 → 123万円

税金

所得税が発生 / 配偶者控除・扶養控除の境界

2026年から基礎控除58万円+給与所得控除65万円=123万円に引き上げ。パート本人に所得税がかかり始め、配偶者が受けていた配偶者控除・扶養控除が使えなくなる。

2026年変更: 103万→123万に引き上げ(2026年分〜)

106万円

社会保険

勤務先の社会保険に加入

従業員51人以上の企業で、月額賃金8.8万円以上・週20時間以上勤務の場合に厚生年金+健康保険に加入。保険料の天引きで手取りが減るが、将来の年金は増える。

2026年変更: 2026年10月に撤廃。賃金要件がなくなり週20時間以上で自動加入

130万円

社会保険

配偶者の社会保険の扶養から外れる

年収130万円を超えると、配偶者の健康保険の被扶養者から外れ、自分で国民健康保険+国民年金に加入。保険料負担は年間20〜30万円程度増える。

2026年変更: 2026年4月〜残業代を除外して判定(給与収入のみ)

150万円

税金

配偶者特別控除が段階的に減少

配偶者の年収が150万円を超えると、配偶者特別控除が段階的に縮小。201万円でゼロに。配偶者の税負担が少しずつ増える。

160万円 → 178万円

税金

「働き損」ゾーンの上限

社会保険料の負担増を超えて手取りが回復するライン。130万円を超えるなら、ここまで稼がないと損になるケースがある。

2026年変更: 2026年分から178万円に引き上げ(手取り回復ラインが上昇)

201万円

税金

配偶者特別控除がゼロに

配偶者の年収が201万円を超えると、配偶者特別控除は完全に使えなくなる。ただし本人の稼ぎが増えているため、世帯手取りは増える。

「働き損」ゾーンの構造

130万円を超えると社会保険料の自己負担が発生し、手取りが一時的に下がる。 これが「働き損」と言われるゾーン。2026年の改正後は、手取りが回復するのは年収178万円付近。

判断の基準

130万円以下に抑えるか、178万円以上を目指すかの二択。 中途半端な140〜170万円は手取りが最も損するゾーン。 ただし社会保険加入は「将来の年金が増える」「傷病手当金が使える」メリットがある。 短期の手取りだけで判断すると、長期で損する場合もある。

2026年に変わること

103万円 → 123万円(所得税の非課税ライン引き上げ)

2026年分の所得税から適用。基礎控除が48万→58万円に引き上げ。月の手取り増は2027年1月から(2026年分は年末調整で精算)。

106万円の壁 撤廃(2026年10月〜)

月額賃金8.8万円以上の要件が廃止。週20時間以上勤務なら企業規模を問わず社会保険に加入。「106万円以下に抑える」戦略は使えなくなる。

130万円の判定方法 変更(2026年4月〜)

給与収入のみの場合、残業代を除外して判定するルールに変更。繁忙期の残業で130万円を超えてしまうリスクが緩和される。

まず何をすればいいか

  1. 1

    自分が引っかかっている壁が「税金」か「社会保険」かを確認する

    税金の壁は「配偶者の控除が減る」話。社会保険の壁は「自分の保険料負担が増える」話。影響の大きさが違う。

  2. 2

    「130万円以下」か「178万円以上」かを決める

    中途半端が一番損。どちらの戦略を取るかで、月の働き方が変わる。

  3. 3

    2026年10月以降のシミュレーションをする

    106万の壁がなくなると、週20時間以上で自動的に社会保険加入。勤務先と相談して年収計画を見直す。

「壁」は制度の境界線であって、罰則ではない。 超えること自体は悪くない。問題は、境界線の存在を知らずに中途半端な位置に留まること。 自分がどの壁の近くにいるかを知れば、働き方の判断が変わる。

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