失業保険、結局いくらもらえるのか
— 自己都合と会社都合で変わる受給額と期間
2026年3月31日
この記事でわかること
- ✓基本手当日額は賃金日額の45〜80%。月収30万円なら月約19万円
- ✓自己都合は7日+1〜3ヶ月待ち。会社都合は7日後すぐ開始
- ✓給付日数は自己都合90〜150日、会社都合90〜330日。年齢と勤続年数で決まる
「失業保険がある」ことは知っている。でも、自分が辞めたとき実際にいくらもらえるのか、いつからもらえるのかを正確に答えられる人は少ない。
これは制度が複雑だからではなく、「退職理由」「年齢」「勤続年数」の3変数で金額と期間が変わる構造になっているため。逆にこの3つを知っていれば、自分のケースは計算できる。
退職を考えている人にも、万が一に備えたい人にも、この構造を知っておくことは保険になる。
受給額の計算方法 — 3ステップ
Step 1: 賃金日額を出す
離職前6ヶ月の給与総額(残業代・手当含む、賞与除く)÷ 180
Step 2: 基本手当日額を出す
賃金日額 × 給付率(45〜80%)。賃金が低いほど給付率が高い
Step 3: 総支給額を出す
基本手当日額 × 所定給付日数 = 受け取れる総額
月収別の受給額目安
※30〜44歳の目安。上限額あり(2025年8月改定時点)
退職理由で何が変わるか
| 退職理由 | 待機 | 給付日数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 自己都合退職 | 7日 + 1〜3ヶ月 | 90〜150日 | 被保険者期間で変動 |
| 会社都合退職 | 7日のみ | 90〜330日 | 年齢×被保険者期間で変動 |
| 特定理由離職者 | 7日のみ | 90〜330日 | 契約満了・体調など正当な理由 |
自己都合退職の給付日数
| 被保険者期間 | 給付日数 |
|---|---|
| 1年以上5年未満 | 90日 |
| 5年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
※年齢による違いなし。全年齢共通。
会社都合退職の給付日数(年齢×被保険者期間)
| 年齢 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | — |
| 30〜34歳 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35〜44歳 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45〜59歳 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60〜64歳 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
45〜59歳・20年以上が最長の330日
会社都合退職では年齢が高いほど・勤続が長いほど給付日数が長くなる設計。 これは「再就職が難しい人ほど長く支える」という制度設計の思想。
見落としやすい注意点
受給には「求職活動」が必要
4週間に1回のハローワーク認定日に出向き、求職活動実績を報告する必要がある。旅行中・引越し中でも認定日は動かせない。
退職後すぐにハローワークへ行く
受給期間は退職翌日から1年間。手続きが遅れると、給付日数が残っていても期限切れで受け取れなくなる。
再就職手当は「早く就職するほど得」
給付日数を1/3以上残して再就職すると、残日数の60〜70%が一括支給される。全額もらい切るより得になるケースも多い。
まず何をすればいいか
- 1
給与明細から賃金日額を計算する
直近6ヶ月の給与総額(残業代・通勤手当込み、賞与除く)÷ 180。これが受給額の起点。
- 2
自分の被保険者期間を確認する
雇用保険の加入期間は給与明細の「雇用保険」欄で確認できる。転職者は通算される。
- 3
退職後は最短でハローワークに行く
受給期間は退職翌日から1年。初回手続きが遅れた分だけ、受け取れる期間が短くなる。
失業保険は「もらえるか・もらえないか」ではなく「いくら・いつから・何日間」の制度。 構造を知っていれば、退職前の準備も退職後の計画も変わる。
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