年金厚生年金と国民年金の違い
厚生年金と国民年金の違い
— 会社員が独立・転職すると年金はどう変わるか
2026年3月31日
この記事でわかること
- ✓会社員(厚生年金)の老後年金は平均月15.1万円、自営業(国民年金)は月約5.9万円
- ✓独立すると保険料は会社折半がなくなり全額自己負担。配偶者も各自での支払いが必要に
- ✓転職時の空白期間は厚生年金加入期間にカウントされず、老後年金が減る
- ✓差額はiDeCo(月最大6.8万円)・国民年金基金・付加年金で補填できる
「会社員から独立したら年金がどうなるのか」を具体的に知っている人は少ない。 厚生年金と国民年金では、老後に受け取れる年金額が月10万円近く違う。
30〜40代での独立・転職は、老後の収入に直接影響する判断だ。 何が変わるかを把握した上で、対策を取っておく必要がある。
2つの年金制度の違いと、独立・転職時の変化を整理する。
厚生年金 vs 国民年金:制度の比較
| 項目 | 会社員(厚生年金) | 自営業(国民年金のみ) |
|---|---|---|
| 制度名 | 厚生年金保険(+国民年金第1号加入) | 国民年金(第1号被保険者) |
| 保険料 | 給与の18.3%(会社と折半。自己負担9.15%) | 定額16,980円/月(2024年度) |
| 老齢年金(月額平均) | 約15.1万円(2026年度・本人分のみ) | 約5.9万円(満額66,250円) |
| 遺族年金 | 遺族厚生年金(老齢厚生年金の3/4)+遺族基礎年金 | 遺族基礎年金のみ(子あり世帯のみ) |
| 障害年金 | 障害厚生年金(1〜3級)+障害基礎年金 | 障害基礎年金(1〜2級のみ) |
| 扶養家族 | 配偶者は第3号で保険料ゼロ | 配偶者も各自で保険料納付が必要 |
老後の年金差は月約9万円
会社員:月約15.1万円 vs 自営業:月約5.9万円。 年換算で約109万円の差。30年間の老後では約3,270万円の差になる。独立する場合は、この差額をどう補填するかを事前に設計する必要がある。
独立・転職でどう変わるか
会社員 → 独立(個人事業主)
- ・厚生年金から国民年金に変更。翌月から保険料が自己負担の全額になる
- ・保険料は月9.15%(給与比)から定額16,980円に変更。高収入者は保険料が下がるが、受取年金も大幅に下がる
- ・配偶者が第3号から第1号に切り替わり、月16,980円が追加で発生する
対応策:iDeCo(月最大6.8万円)・国民年金基金・小規模企業共済で差額を補填する
会社員 → 転職(正社員)
- ・退職月と入社月のどちらも在籍した会社が厚生年金保険料を負担(月またぎの場合)
- ・退職後に国民年金への切替手続きが必要(退職翌日から14日以内に市区町村へ)
- ・空白期間(無職・フリーランス期間)は厚生年金の加入期間にカウントされない
対応策:転職期間が短い場合は年金の差は限定的。ブランク期間は国民年金を滞納しないことが重要
会社員 → 育休・産休
- ・育休・産休中は厚生年金の保険料が免除される(加入期間はカウント継続)
- ・給付金を受け取っても年金額の計算基礎には影響しない
対応策:育休中は免除申請を忘れずに。申請しないと保険料は発生し続ける
国民年金のみになった場合の差額補填方法
| 方法 | 上限 |
|---|---|
| iDeCo(個人型確定拠出年金) | 月最大6.8万円(個人事業主) |
| 国民年金基金 | 月最大6.8万円(iDeCoとの合算上限) |
| 付加年金 | 月400円 |
| 小規模企業共済 | 月最大7万円 |
iDeCoと国民年金基金の合算上限は月6.8万円。 年額81.6万円が全額所得控除になるため、節税と年金補填を同時に達成できる。 付加年金は月400円で少額だが、2年で元を取れるコスパの良い制度。
関連記事
あなたの場合はどうか、確認してみませんか?
無料で診断する約1分