年収1000万円の壁
— 手取りが増えにくくなる理由と対策
年収1000万円は多くの人が目標にする節目の数字だ。 だが税制の観点では「ここから控除が減り始める」壁でもある。 手取りの増加率が鈍化するメカニズムを理解した上で、 合法的な節税手段をフル活用するかどうかが重要になる。
この記事でわかること
- ✓年収850万円超で給与所得控除が195万円で頭打ち
- ✓合計所得1,000万円超で配偶者控除が完全になくなる
- ✓合計所得2,000万円超で住宅ローン控除が受けられない
- ✓iDeCoは所得制限なく加入でき、年収が高いほど節税額が大きい
- ✓副業・フリーランスなら事業所得化で経費計上できる
年収と手取りの関係
| 年収 | 手取り概算 | 実質税負担率 |
|---|---|---|
| 500万円 | 約380万円 | 約24% |
| 700万円 | 約510万円 | 約27% |
| 1,000万円 | 約700万円 | 約30% |
| 1,500万円 | 約980万円 | 約35% |
| 2,000万円 | 約1,240万円 | 約38% |
独身・社会保険加入・標準的な控除の場合の概算。扶養・住宅ローン等の控除で変わる。
収入が増えると受けられなくなる控除
給与所得控除が縮小開始
850万円以下は給与所得控除が収入に比例して増えるが、850万円超は195万円で頭打ち
配偶者控除が段階的に縮小
900万円以下:38万円控除 / 950万円以下:26万円控除 / 1,000万円以下:13万円控除
配偶者控除・配偶者特別控除がゼロ
配偶者の収入にかかわらず、配偶者関連の控除が一切受けられなくなる
住宅ローン控除が受けられなくなる
その年の合計所得が2,000万円を超えると、住宅ローン控除の適用対象外
基礎控除が段階的に縮小
2,400万円超:32万円 / 2,450万円超:16万円 / 2,500万円超:ゼロ
年収1000万円台の節税対策
iDeCo — 高所得者ほど節税額が大きい
所得税率33%の場合、月2.3万円の掛金で年間約9.4万円の節税。2026年12月以降は掛金上限が拡大予定。所得制限なし・所得が高いほど恩恵が大きい。
iDeCoの改正を確認する →ふるさと納税 — 控除上限額が高い
年収1000万円の独身の場合、ふるさと納税の控除上限額は約17〜18万円程度。上限いっぱいまで活用すると返礼品と節税を同時に得られる。
控除上限額の早見表を確認する →小規模企業共済 — フリーランス・経営者向け
個人事業主・中小企業経営者が加入できる退職金制度。月7万円まで全額所得控除。会社員は加入不可だが、副業が事業所得なら加入できる場合がある。
事業所得化 — 副業があるなら必須
会社員でも副業を事業所得として申告すると、経費計上・青色申告65万円控除が使える。給与所得一本での節税には限界があるため、副業がある場合は構造を変えることが有効。
給与 vs 事業所得の違いを読む →よくある質問
年収1000万円を超えたら扶養に入れている配偶者は関係なくなりますか?▼
住宅ローン控除が受けられない年と受けられる年があってもいいですか?▼
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