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節税

小規模企業共済
— 年間最大84万円が全額控除される自営業の最強節税

2026年3月31日

この記事でわかること

  • 月最大7万円・年84万円の掛金が全額所得控除(iDeCoより控除枠が大きい)
  • 受取時は退職所得扱いで、退職所得控除が使えるため低税率
  • 年収500万円の個人事業主が満額加入すると年間約25万円の節税効果
  • 任意解約は20年未満で元本割れのため、廃業・引退まで持続が前提

個人事業主・フリーランスが使える節税手段の中で、 小規模企業共済は「掛金が全額控除」かつ「受取時も退職所得扱いで低税率」という 二重の税優遇がある、最も優先度が高い制度のひとつだ。

知名度のわりに「加入していない自営業者」が多い。 iDeCoは知っているが小規模企業共済は知らない、という人も珍しくない。

仕組みと注意点を整理する。

小規模企業共済とは

国の機関「中小機構」が運営する共済制度。 小規模企業の経営者・個人事業主の「廃業・引退後の生活資金」を積み立てる目的で設計されている。 2024年3月時点で約160万人が加入している。

対象者個人事業主、小規模企業の役員・共同経営者(常時使用従業員20人以下など条件あり)
掛金月1,000円〜70,000円(千円単位、変更可能)
年間控除上限84万円(月7万円×12ヶ月)
控除の種類所得控除(全額)
運用元本保全型(運用益はなし、ただし解約手当金の利率はあり)
受取時の課税廃業・引退時:退職所得 / 死亡時:遺族が相続

制度の特徴と注意点

掛金が全額所得控除

月1,000円〜70,000円(千円単位)まで設定可能。年間最大84万円が全額所得控除になる。iDeCoと違い運用はなく、元本保全型の共済。

受取時は退職所得として課税

廃業・引退時に「共済金」として受け取る。一時金受取なら退職所得扱いで退職所得控除が使える。加入年数が長いほど控除額が大きくなる。

低金利融資が使える

掛金の7〜9倍(最大8,000万円)まで低金利融資を受けられる制度がある。事業資金の緊急需要にも対応できる。

任意解約すると元本割れ

20年未満の任意解約では掛金総額を下回る。12ヶ月未満は共済金が受け取れない。廃業・個人事業の法人成り・65歳以上の退職まで持続することが前提。

節税シミュレーション(月7万円・満額加入の場合)

課税所得から年84万円が差し引かれる効果を、所得水準別に試算した。

事業所得実効税率目安年間節税額
300万円20%約16.8万円
500万円30%約25.2万円
700万円40%約33.6万円
1000万円43%約36.1万円

※ 所得控除後の課税所得に対して適用。青色申告特別控除・基礎控除等を控除済みの所得税率が目安。

受取時のシミュレーション(30年加入・積立総額2,520万円)

月7万円×30年=2,520万円。退職所得控除(30年)は1,500万円。 課税退職所得=(2,520万円 − 1,500万円)÷ 2 = 510万円。 税率20〜30%で所得税約80〜100万円。30年間の節税累計約750万円(年25万×30年)と比べると、税負担は大きく下回る。

iDeCoとの違いと優先順位

比較項目小規模企業共済iDeCo(個人事業主)
控除の種類所得控除所得控除
月額上限7万円(年84万円)6.8万円(年81.6万円)
運用元本保全型投資・運用
受取時の課税退職所得(一時金)/雑所得(年金)退職所得(一時金)/雑所得(年金)
任意解約元本割れあり(20年未満)60歳まで引き出し不可
融資掛金の7〜9倍まで可不可

個人事業主は両方使える。控除枠が大きく、融資も使えることから、 小規模企業共済を先に満額にしてから余力でiDeCoを加入するのが一般的な優先順位。

加入手続き

窓口:中小機構と業務委託している金融機関(銀行・信用金庫・商工会等)

必要書類:確定申告書(直近)または開業届の写し・本人確認書類

引落:銀行口座からの自動振替(毎月指定日)

掛金変更:1,000円単位で年1回変更可能。増額・減額どちらも可。

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