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資産形成

学資保険よりNISAの方が得な理由と、
それでも学資保険を選ぶケース

「子どもの教育費、学資保険とNISAどっちがいい?」という問いに対して、 「返戻率だけ見ればNISAが有利」は正しいですが、それだけでは不十分です。 返戻率・税優遇・柔軟性の3軸で構造を整理し、家庭の条件によって何を選ぶべきかを明確にします。

この記事でわかること

  • 学資保険の返戻率105〜110%は年率換算0.3〜0.5%相当。NISAの年3〜5%複利と比べると長期では大きな差が生まれる
  • 学資保険には「契約者死亡で保険料免除・満額支給」という保障機能がある——この点はNISAでは代替できない
  • NISAが向いているのは15年以上の長期・投資リスクを取れる・柔軟性を重視する家庭
  • 強制貯蓄が必要・死亡保障込みで確保したい場合は学資保険を選ぶ合理性がある。両方を組み合わせる考え方も有効

教育費の最適な準備方法を確認する

学資保険の返戻率 — 数字の実態を知る

学資保険のパンフレットでよく目にする「返戻率108%」とは、払込保険料の合計より8%多く受け取れるという意味です。 ただし払込期間が15〜17年に及ぶため、年率換算すると実態が見えてきます。

返戻率の目安

105〜110%

低金利時代に入ってから下落傾向。以前は120%超の商品もあった。

年率換算(15年・108%)

約0.5%

定期預金の金利と同水準か、それ以下のケースも多い。

NISAの期待リターン

年3〜5%

インデックスファンドの長期平均(過去実績ベース。将来保証はなし)。

シミュレーション:月1万円を15年積立した場合

学資保険(返戻率108%)

約194万円

元本180万円 → +14万円

NISA(年4%複利)

約243万円

元本180万円 → +63万円。NISAなので運用益は全額非課税

※NISAは運用成績により上下。元本割れリスクあり。上記は概算例。

学資保険 vs NISA — 3軸比較

項目学資保険NISA
返戻率・期待リターン105〜110%(年率0.3〜0.5%相当)年3〜5%複利(15年で約1.5〜2倍)
税優遇なし(保険料控除は年4万円上限)運用益・分配金が非課税
途中解約元本割れリスクが高いいつでも換金可能
死亡保障契約者死亡後も保険料免除で満額支給なし
インフレ対応固定額のため実質価値が目減り資産が市場連動で上振れの余地あり
元本保証あり(保険会社の信用リスクに依存)なし(元本割れのリスクあり)

※NISAは新NISA(2024年〜)を前提。税優遇は運用益・分配金が非課税。

損益分岐点の考え方

「NISAが学資保険に勝てない」シナリオは、積立中に市場が大幅下落し、そのまま回復しないケースです。 ただし歴史的には、15年以上の長期積立では元本割れで終わった事例はほぼありません。 損益分岐点の目安は以下のように考えられます。

積立期間 15年以上の場合

過去データ(S&P500・全世界株等)では、15年以上の保有で元本割れリスクが大幅に低下しています。 年4%以上の運用が続けば学資保険の返戻率108%を上回ります。 「年率換算2%以上」が続くかどうかが実質的な損益分岐点です。

積立期間 10年未満の場合

期間が短いほど市場の一時的な下落を引きずるリスクが高まります。 子どもが小学校高学年以上でこれから積立を始める場合は、 NISAに全集中するよりも学資保険や定期預金との組み合わせを検討すべきです。

どちらが向いているか — 家庭の条件で判断する

NISAが向いているケース

  • 子どもが生まれてすぐ〜幼児期で、大学入学まで15年以上ある
  • 投資経験があり、価格変動に対して冷静でいられる
  • 緊急資金(生活費3〜6ヶ月分)はすでに確保している
  • 教育資金以外の用途にも使える柔軟性を重視したい
  • 契約者に万一のことがあっても保障は別の生命保険で賄える

学資保険が向いているケース

  • 毎月の引き落としによる「強制貯蓄」の仕組みが必要
  • 契約者(主に親)に万一のことがあっても教育資金を確保したい(保険料免除・満額保障)
  • 絶対に元本を割りたくない・価格変動のストレスを避けたい
  • 積立期間が10年未満で、リスクを取る余裕が少ない
  • 投資の知識や経験が少なく、NISAの運用管理に不安がある

どちらか一方に絞る必要はない

「死亡保障を兼ねる最低限の学資保険 + 余裕分はNISAで長期運用」という組み合わせが 多くの家庭にとって現実的なバランスです。 学資保険で土台の安全網を作り、NISAで上乗せを狙う設計です。

組み合わせ活用の考え方

1

まず生命保険の死亡保障を確認する。契約者に万一のことがあったとき、教育費相当額をカバーできるか検討する

2

死亡保障が不十分なら、学資保険か定期死亡保険(+別途積立)を選択肢に入れる

3

NISAで積立を始める場合は、インデックスファンド(信託報酬0.1%以下)の月次定額積立がシンプルで継続しやすい

4

大学入学3〜5年前から、NISA内の資産を徐々に安定資産・現金にシフトする計画を立てておく

5

子ども1人あたりの教育費の目安(国公立:約550万円、私立理系:約1,000万円)を把握し、不足額から逆算して月々の積立額を決める

あなたの場合はどうか、確認してみませんか?

よくある質問

学資保険の返戻率105%は本当にお得ですか?
元本より5%多く戻るのは事実ですが、払込期間が15〜17年あることを考えると年率換算で0.3%前後に過ぎません。同じ期間をNISAで年3〜5%複利運用した場合との差は大きく、「安全に元本保証で貯めたい」という目的に対してのみ合理的です。
NISAで教育費を貯めた場合、相場が下がったときはどうすればいいですか?
大学入学まで15年以上あるうちは価格変動をリスクとして許容できますが、残り3〜5年になったら徐々に現金化・安定資産へのシフトを検討するのが一般的です。入学直前に市場が急落するリスクを考えると、全額をNISAに集中させるよりも数年分の現金を確保しておくことが重要です。
学資保険に加入するなら、どのタイミングが最適ですか?
保険料は加入時の子どもの年齢が低いほど安くなります。出生後できるだけ早く加入するのが保険料的には有利です。ただし、まず家庭の財務状況(緊急資金・掛け持ちできる月額)を確認してから契約内容を選ぶことが大切です。
学資保険とNISAを両方使う場合、どう配分するのがよいですか?
一例として「死亡保障目的で最低限の学資保険に加入し、それ以上の教育資金積立はNISAで行う」という組み合わせがあります。学資保険で死亡保障と強制貯蓄の土台を作り、NISAで長期の成長分を狙う形です。具体的な金額は家庭の収入・支出・リスク許容度によって異なります。

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家庭の状況に合わせた学資保険 vs NISA の選択肢を確認できます

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本記事は2026年4月時点の制度情報に基づく一般的な情報提供です。 投資は元本保証がなく、損失が生じる可能性があります。保険商品は契約内容により異なります。 個別の判断は金融機関・税理士・ファイナンシャルプランナーにご相談ください。

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